合同会社(LLC)の特徴
1 有限責任
2 内部自治原則
3 共同事業性
4 設立費用が安い
5 株式会社などに組織変更できる
1 有限責任
有限責任とは、「出資者は出資した金額の範囲までしか責任を負わない」というものです。
例えば、
Aさんが100万円出資して合同会社(LLC)を作った場合。
合同会社(LLC)が組織として1000万円の債務を負ったとしたら、
Aさん自分の出資した100万円までは責任を負わなくてはなりませんが
それを超える責任は負わなくていいのです。
これが、個人事業など無限責任だと、Bさんが事業で1000万円の債務を負ったら
1000万円全部について責任を負わなければなりません。
有限責任であれば、リスクが限定されるので事業に取り組みやすくなります。
2 内部自治原則
「内部自治」、つまり自分たち(出資者同士)で、自分たちの会社の組織や運営などを自由に決められるということです。
合同会社(LLC)は総社員の同意に基づいて会社の定款変更や会社の意思決定ができるなど、
迅速な会社運営が可能であり、小規模企業に最適な会社組織といえます。
●組織設計が自由にできる
株式会社だと、法律の制約がいろいろあって、自分の会社の内部のことを自由に決めることは容易ではありません。
合同会社(LLC)は取締役、監査役など置かなくてもよく、組織や運営は、定款に規定したり社員の同意を得ることによって自由に決めることができます。
少人数でやっているのに、形ばかりの「組織」の体裁を整える、なんてことをする必要はありません。
●自由な利益分配が可能
株式会社では、出資者(株主)は、原則として出資した割合に応じて配当を受け、議決権も原則出資した割合で決まります。
しかし、合同会社(LLC)なら、定款で定めることで、出資者間の損益・権限の配分については、労務・知的財産・ノウハウの提供等を反映して、貢献度合いに合わせて出資割合とは関係なく、配分をすることができます。
(定款で特に定めない場合は、原則として出資した割合に応じて利益を分配します)
例えば、お金は多く出せないけど能力を持つAさん(個人)と、お金を出せるBさんが共同で合同会社(LLC)を設立するという事例を見ていきましょう。
Aさんが10万円出資して、Bさんが90万円出資したとしたら、
出資割合と同じ利益分配だとすると、Aさん10%、Bさん90%です。
しかし、合同会社(LLC)では、
出資割合と関係なく、AさんもBさんも平等の配当にすることもできるし、
Aさん90%、Bさん10%という割合で配当や権限を分けることも出来ます。
お金を多く出資した人が必ずしも多く配当を受けるわけではなく、
知識やノウハウや働きで会社に貢献する人を評価してあげることも、出資者同士で柔軟に決めることができるのです。
3 共同事業性
合同会社(LLC)では出資者(社員)の全員が共同して会社の業務を執行します。
(「業務執行」だと少しわかりにくいかも知れません。正確には少し違いますが、「業務執行」=「経営」のことだと考えて下さい)
合同会社(LLC)の場合は、例外として、定款で定めれば一部の社員(出資者)に業務を委任することが出来ます。
業務執行(経営)を委任された社員を「業務執行社員」と言います。
つまり、他の社員に業務を委任して、出資はするけど業務(経営)はしない、という形をとることも出来ます。
但し、出資者(社員)1人で設立した場合は、ほかに委任できる社員がいないので、業務(経営)は自分がすることになります。
4 設立費用が安い
株式会社は25万円程度の設立費用がかかりますが、
合同会社(LLC)の設立費用は約10万円です。
5 株式会社などに組織変更できる
合同会社(LLC)は、設立後、株式会社に組織変更をすることができます。
合同会社(LLC)は設立が簡単で、運営上も意思決定のスピードが速いなどのメリットがあります。
合同会社でまずスタートし、その後業績が上がって会社を大きくしようとする場合などは、株式会社に組織変更することも可能です。
また、組織変更だけでなく株式会社との合併、会社分割といった組織再編成も可能となります。この場合、株式会社、合同会社のどちらでも存続会社となることができます。
*LLP(有限責任事業組合)の場合は、会社に組織変更することは認められていません。
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